新型インフルの予防にカテキン
茶の新型インフルエンザ予防効果
茶に多く含まれるカテキンは、抗酸化作用、抗菌・抗ウイルス作用など様々な生理学的作用を持ち、基礎的な研究によりインフルエンザウイルスに対する感染抑制効果が確かめられています。
インフルエンザウイルスが生きていくためには宿主となる細胞に入り込む必要があり、そのためにウイルスは表面にスパイクという細胞に吸着する構造を持っています。
カテキンは、インフルエンザウイルスのヘムアグルチニン(HA)スパイクに結合し、細胞表面のレセプターへのウイルスの吸着を阻止して感染を防ぎます。カテキンはそれ以外にも、細胞膜表面のNA活性を阻害しウイルスの放出を抑えたり、細胞内での増殖阻害や、感染細胞のアポトーシス誘導を起こすことにより感染を軽減します。
現在のところ、カテキンのインフルエンザウイルスに対する効果は季節性と新型で差はないと考えられています。カテキンは特に緑茶に豊富に含まれていますので、新型インフルエンザの流行に備えて緑茶でうがいをすることは、より効果的と考えられます。インフルエンザは接触や飛沫などにより感染しますので、うがいは1日のうちでも、通勤・通学電車に乗ったり、学校や職場など人が多く集まる場所に出かけた後などに積極的に行うのかよいでしょう。さらにカテキンにはインフルエンザを始め、
多くの細菌、ウイルス感染に対する免疫力を高める効果もあり、茶に含まれるビタミンCとともに感染にかかりにくくします。うがいに限らず緑茶の飲用も、是非毎日心がけたいものです。
※参考文献 茶論(さろん) №32